「幻想工房」の雑記帳。 管理人の頽廃的でデカダンな日々を赤裸々全裸に記録
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | top↑
『古代豪族』 読了
2007-06-20 Wed 05:10
『古代豪族』(青木和夫・講談社学術文庫) 読了
gouzoku
古代・中世史に当たり前のように登場する「豪族」とは何か?
彼らの実態とその変遷に迫る入門書
「豪族」という用語は歴史を語る上で頻繁に用いられる。
その定義から、豪商・豪農などの「豪なる者」たちの系譜の始祖たる豪族たちがいかにして誕生し、時代の流れの中で彼らがどのような変化を遂げていったのか、を素人にも読みやすく解説してくれている。
国造をいわゆる国津神に擬し、彼らが相対的に進んだ文化・技術を有する中央豪族(後の中央貴族)たちの統制下へと組み込まれていく様子を象徴する伝承の紹介なども印象的だったが、圧巻は国造層ら地方の有力者・名望家らが、律令体制下では評督(後に郡司)となりおおせ、あるいは国衙の在庁官人となって地方で隠然とした影響力を保持していた様子が中心になっていることだろうか。いわゆる「正史」や「政治史」にばかり目を奪われていると気づきにくいのだが、実質上は彼らが古代日本社会を動かしていた、と言えるのではないだろうか。
また、律令制度が綻びを見せ、事実上破綻していた平安時代などになると影響力を強める在庁官人(地方豪族)に対抗するため、受領(中央貴族)の権限が強化される。この両者の駆け引きというか、対立・抗争はなかなか興味深い。また、地方からの「富の収奪」の面ばかりを強調されがちな受領であるが、中には農業技術や軍事能力などで「良吏」として活躍した貴族も存在していたことや、彼らが「法規どおり」に地方政治を行っていては全く統治を行えないほど現状から乖離してしまっていた。律令体制の中、体制そのものを変革しようとせず、法解釈で現状と摺り合わせを行おうとする朝廷の姿勢が、何とも日本的であるのが印象的。
次代の主役たる「武士」階級(いわゆる職能集団としての「武士」ではないけど)は、こうした中央貴族と地方豪族の対立・抗争の中、地方に下向した中級貴族たちがそのまま任地に土着した姿である。そういう意味で、本書が平将門の乱(承平・天慶の乱)で結ばれているのは、ある意味象徴的といえるのではないだろうか。
別窓 | 読書 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
<<今日の散財 07年06月20日 | 「幻想工房」雑記帳 | 今日の散財 07年06月19日>>
この記事のコメント
top↑
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
top↑
| 「幻想工房」雑記帳 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。